みちくさの技法

大人として身につけるべき「みちくさ」「かいぐい」「うたたね」のうちの「みちくさ」について、私の小さな事例をご紹介して参ります。

「札所めぐり」と御朱印帳

かつて祖母が私に見せてくれた納経帳。へー、これってスタンプラリーみたいなもの? という子供の頃の私の疑問に、祖母はにやりと笑って、「そうだよ」と言いました。

今思えばなんとも無邪気な私……。すみません。でも、そのくらい気軽に始めてもよいものです。そこからいろいろ学んだらいいんじゃないかな。

 

昨今、御朱印がブームとなり、それに伴うトラブルも増えているようです。よく言われるのが、「御朱印は記念スタンプでは無い!」という言説です。

私もそう思います。違うものです。違うのだからそれぞれにルールがあって、それぞれが尊いのです。どちらが上とか下というものではありません。

 

(アニメツーリズムの記念スタンプを御朱印って言っちゃうみたいなのは、少々危ういなあと思っています。)

 

さて。

私が御朱印を最初にいただいたのは、石川県の白山比め神社でのことでした。2007(平成19)年1月のことです。御朱印帳はそこで売られていた、「全国一の宮御朱印帳」です。大きい。B5サイズの大判な御朱印帳は今でも時々、差し出すと、宮司さんの「でかっ」というつぶやきを聞くことができます。

 

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旧国それぞれに「一の宮」という国を代表する神社があります。この御朱印帳に含まれていないところもあったりしますが、新一の宮も加えて、108箇所をそうくくることが多いようです。現在私、92箇所。残りの多くは離島です。立山山頂にはすでに苦労の末登頂して参拝していますので、ぜひとも終わらせたいなあ。

 

そこからスタートして、しばし。御朱印って黒と朱色のコントラストがなんとも美しくて、もっと集めてみたくなります。これとは別に御朱印帳を2つ買って、お寺用と神社用とで巡ったりしておりますが、やはり……札所も気になってきます。

 

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百観音と呼ばれる、3つの観音霊場めぐりです。西国三十三箇所坂東三十三箇所秩父三十四箇所で、百。関東在住の利を活かして、坂東さんはそうそうに終わらせました。秩父も行くたびに少しずつやっていますが、まだ24番目までです。

西国さんはまだ6箇所ほど。先は長いな。おおむね順打ちで進んでいますが、どうしてもとこだわっているわけではありません。

 

#ちなみに、坂東さんの、雨引観音御朱印が私の中でベストです。こんな美しい文字があるのか! と思ったほどにしなやかで女性的な艶めかしさまであって、ずっと眺めていられます……。

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もちろん四国も発願はしているのですが、いつになったら終わるのかな……。

別格霊場さんも含めて、こちらも108箇所。

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こうした大きな札所のみならず、全国にはあまり有名ではない札所めぐりも、たくさんあります。専用の納経帳があるところはいずれやってみたいなあと思っているのですが……。

 

例えば、東京の十社巡り。

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すぐ終わるだろうーなんて思っていましたが、案外進んでいません。明日にでも一日で終わらせようと思ったらできるはずなんですが。

 

そして、こちらは、全国東照宮巡りの御朱印帳です。

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特にどのページにどちらの宮でいただく、などの決まりはありません。右側が冊子になっていて、これをもとにめぐるのです。意外なところも「東照宮」なんだな、ということが知れておもしろいのですが、全然進んでいません。

 

さらには、こんなのも。

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御朱印ではなくて、御陵印。宮内庁天皇陵管理事務所で押印することができるんですが、平日のみがなかなかのネックで、行けていません。

 

画像には撮りませんでしたが、千葉県のふさのくにめぐりなどもいくつかめぐりました。御朱印をいただくのに事前予約が必要な神社があって、そういうのなかなか難しいですね。直前に電話してOKみたいなのだったら良いですが、いついつ来てくれと言われても、なかなか調整が難しかったりして。

 

それにしても御朱印の本など、いっぱい出ました。鎌倉札所の御朱印本を最初に見かけたのが2006年だったかと思いますが、今や書店の本棚ひとつを占領するぐらい出ています。ホントにブームなんだなあ、なんてしみじみ思います。

 

毎度私のブログで言ってますが、誰かと競うようなものではありませんので、自分のペースで、行けるときに、行くようにするのが一番ですね。