みちくさの技法

大人として身につけるべき「みちくさ」「かいぐい」「うたたね」のうちの「みちくさ」について、私の小さな事例をご紹介して参ります。

乗りつぶしましょう。

乗りつぶし」は、主に鉄道路線をすべて乗る、という行為に対して使われる言葉です。「走りつぶし」なら高速道路や国道だし、「降りつぶし」だと駅が対象だったりしますが、そういう話はあとにしましょう。
2018年現在、日本にはJRが19776.4キロ。民鉄が7775.2キロ営業しています。およそこれらを対象として、どのくらい乗ったか記録し、全て乗るぞ! というのが「乗りつぶし」の趣旨かと思います。中には、これにロープウェイを加えて挑戦するものもいますし、上下別だとか、臨時に運行される貨物線や渡り線なども含める猛者もいます。
そうそう、なぜか伝統的にJRと民鉄は分けて計算される傾向にあります。国鉄だった名残でしょうか。

こうした乗りつぶし趣味が広く知られるようになったのは、宮脇俊三氏の影響が大きいかなと思います。種村直樹氏の貢献も忘れてはなりません。テレビでは関口知宏氏が番組として挑戦していましたし、最近では鉄道アイドルの木村裕子氏が全線乗りつぶしを達成されたというニュースもありました(って、2015年はもう最近でもないか)。

鉄道好きにもいろいろあって、車両が好きという人がたくさんいて、切符買ったりスタンプ押したりするのが好きという人も結構いて、ただ乗って旅をするのが好きという人も、かなりいます。どの属性であったとしても、まだ見ぬ、乗ったことのない路線に乗ってみたい! と思うことは割と自然なことなのかなとは思います。
しかし、しかしですよ。先も申し上げましたが、日本には鉄道路線が27,000キロもあるわけです。当然のことながら1日や2日じゃ終わりません。お金もかかります。時間もかかります。それをかけてでもやってみたいと思わせるような、程よいハードル感が、乗りつぶしにはあるんだと思います。

私? 私ですか。私はですね、およそで申し上げてJRを93.7%、民鉄を93.8%乗車済みです。どちらにせよあと6%ぐらい。およそ1,700キロです。
全体からしたら、もうあとほんのちょっとじゃん! と言えるかもしれませんが、こういう「○○つぶす」のは、最後近くに大きな壁があるんです。遠く、本数も少なく、乗りにくいところが残るんです……。

種村さんの本とか読んでると、完乗したときに、おめでとう! とか垂れ幕持って友人が駆けつけてくれるなんてことがあるみたいで。ちょっとうらやましいなと思いますが、おそらく私の場合は、SNSで終わりましたーって報告して、20件ぐらいのいいね!がもらえて終わり、かもなー。いや、それでも充分嬉しいですけれど。

乗りつぶしの管理は、かつてはExcelで行っていましたが、現在は、「乗りつぶしオンライン」さんを使わせていただいております。データの反映が早くて、シンプルでわかりやすいですので。

乗りつぶしオンライン

そうそう、初めの方で、「走りつぶし」やら「降りつぶし」のお話しましたね。あれ、もちろん! 私、やってるんです。えへらえへら。だからやることいっぱいありすぎてちいとも進まないんです。一つずつ終わらせて先に行けるような性格だったら良かったんですけれどね! ふー……。